Aesthetic dentistry - 審美歯科

Aesthetic dentistry 審美歯科

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白い歯の選択

日本以外の先進国で銀歯の治療を積極的に行っている国はありません。

それは、見た目だけではなく、お口の中に金属が常にある状態で金属アレルギーなどの弊害を懸念する声があるからです。保険で使用する金属は金・銀・パラジウムなどの合金が使用されています。これらの金属は口の中でイオン化し、金属イオンが溶け出していきます。この体内に残留した金属イオンがきっかけでアレルギー症状を発症する可能性があります。
銀歯は咬む機能の改善としては強度に優れ十分ですが、健康を考える意味ではベストな治療とは言えません。

近年歯科材料で大きく発展したのが「強度に優れた白い歯」「歯と技工物の接着」です。おかげで、銀歯に代わる白い歯の選択肢が日本でも増加している傾向にあります。
保険制度でも2016年4月の保険改定から、CADCAM冠という強化型プラスチックを使用した白い歯が部位限定ではありますが、初めて導入されました。保険治療の中でも銀歯→白い歯の流れがあり、この流れは今後の改定で拡大していくのではないかと考えております。

歯科で使用する白い歯は材料別に大きく3つに分類

  • プラスチック
  • セラミック
  • ジルコニア

※厳密にはこれらを混ぜたり(ハイブリッド)、裏に金属を使用したり、細かい材質の違いがたくさんあります。

プラスチック

保険適用の拡大で小臼歯部にも使用できます。

歯科用プラスチック(レジン)を使用。
一部保険適用。
2016年導入の保険適用のCADCAM冠はプラスチック使用。

メリット
●保険適用のものもあり、比較的安価
デメリット
●強度が3つの中でもっとも低い(数値)為、割れることがある
●汚れが表面につきやすく、経年とともに変色する
保険適用の拡大で小臼歯部にも使用できます。

セラミック

天然歯に劣らない美しい仕上がり

陶材を使用しており、表面が滑沢で透過性があり、天然歯に劣らない美しい 仕上がり。近年、材料の強度が向上し、奥歯等にも使用することが可能に。

メリット
●仕上がりがかなり美しい
●表面が滑沢で、汚れがつきにくく、変色しにくい
●3つの中でもっとも歯と接着させることが可能
デメリット
●保険適用外治療
●奥歯や、歯軋りする方は割れることがある
天然歯に劣らない美しい仕上がり

ジルコニア

白いダイヤモンド

白い素材の中でもっとも硬く、奥歯やブリッジにも使用可能。
近年最も進化している材料の一つで、見た目はセラミックに劣るものの、 改善傾向あり。

メリット
●非常に硬く、奥歯やブリッジにも使用可能
●仕上がりも美しく、多彩な使用法あり
●表面も滑沢で汚れがつきにくく、変色しにくい
デメリット
●保険適用外治療
●まだ長期的臨床データに乏しい
白いダイヤモンド

精密な技工物のために

お口の中につめたり、かぶせたりする技工物が決定した後に治療に移ります。
詰め物・かぶせ物の種類によって、歯を削る形がそれぞれ全く異なるためです。
これは材料の性質や歯をなるべく削らないようにする配慮、
またかみ合わせとの間にどれだけ隙間(クリアランス)がいるかなどによって決まります。

治療の流れ

  • カウンセリング
  • つめもの
    かぶせもの
    決定
  • 歯の形の形成,
    型取り(印象)
    色の決定
  • 型取りした
    石膏模型を
    技工所へ
  • 技工所から
    技工物の納品
  • 患者様のお口の中に
    セット

審美歯科について詳しくカウンセリング

01

チェアサイドにて、カウンセリングを行っています。
詰め物・かぶせ物の種類が多岐に渡ります。患者様のお口にあったものやご希望に沿う形の物をご提案させて頂きます。
審美歯科について参考資料とともに詳しくご説明します。

カウンセリングルームで審美歯科について詳しく説明

型取り、色の決定

02

歯の形の形成は選んで頂いた技工物の種類によって異なります。削る道具も最適なものを選択します。
その後に行う型取りは精密な技工物を作るために非常に重要です。一般的には型取りに使用する材料は粉と水を混ぜて練り使用するのが主流です。しかし、粉と水の配分を誤ると材料が固すぎたり柔らかすぎたりしてしまい精度が落ちるのと、練る際に気泡という細かい空気が入ってしまうことでお口の中の状態を再現しきれない模型になってしまうことがしばしば起こりました。
当院では型取りに使用する材料はすべて器械で行う自動練和器を使用しています。器械で行うことで常に一定の正確な固さを保ち、気泡も入らないため精度の高い模型上で技工物を作ることができます。

型取り、色の決定
従来の型取り
従来の型取り

粉と水を混ぜて手で練る

メリット
●コストが安い
デメリット
●手作業のため材料の固さが一定にならず異なる
●小さな空気(気泡)が入り、精度が落ちる
自動練和器を使用した型取り
自動練和器を使用した型取り

器械が自動で練り合わせたものを使用する

メリット
●常に一定の固さを保ったものを使用できる
 (硬さ調節も可能)
●気泡が入らず、型取りした模型の精度が上がる
デメリット
●コストが比較的高い

お口の中にセット

03

仕上がった技工物をお口の中にセットするときには、その詰め物・被せ物が歯とぴったり適合し、接着する事で一体化し強度が増すような手順が必要です。 特にセラミックは歯と強固に接着することが可能です。その為に必要な手順を一つずつしっかり行う必要があります。
お口の中は唾液など水分が多く、そのままの状態ではうまく接着させることが困難な環境です。
その中で接着させるために、必要な材料を当院では各種揃えております。

お口の中にセット
※接着には様々な材料が必要になります。

診査・診断の重要性

形態・機能の診断

お口の中の状態は千差万別で、全く同じ症例はありません。しかし、診査・診断する上では統一された基準を持ち、その診査・診断結果から、治療のゴールをイメージして導くことが非常に重要だと考えております。

安易に歯を削る前に模型や各種画像検査を行い、最適な治療ゴールを考えてご提案しています。
患者様にとって審美歯科で最も気になる事は完成した歯のイメージだと思われます。当院では、患者様に仕上がりのイメージがわかりやすくなるように、精密な仮歯を使用することがあります。

普通の仮歯と異なり、形態や色調も近似して作る事が出来るので、実際にお口の中で精密な仮歯を使用することで治療ゴールのイメージが持ちやすくなります。また仮歯でしばらく生活して頂きながら、噛み合わせなどの機能面も調整していきます。そうして得られた情報をセラミックなどに再現することで、実際にお口の中にセラミックが入った時に「思っていたのと違う」というリスクが患者様も歯科医師も減らすことが可能になります。

形態・機能の診断

色調の診断

また、審美歯科でもう一つ重要な要素が色調になります。
色は色相・明度・彩度の3つの要素によって構成され、それをいかに歯科技工士さんに正確に伝達することができるかがポイントです。

シェードガイド

シェードガイドと呼ばれる歯の色見本をカメラで撮影した情報を送り、それをみてセラミックなどの色を判別しますが、カメラのフラッシュの光や、撮影した部屋の光が蛍光灯か暖色系か、窓があれば昼か夜かなど撮影条件によって色調が全く異なる画像となるため、歯の色の決定が難しいことがあり、結果、完成した歯の色が「思っていた色調と異なる」ことが起こってしまいます。

シェードガイド

キャスマッチ

当院では「キャスマッチ」とよばれる画像補正用カラーチャートを使用しています。
これによりコンピューターを使って色調およびサイズを一定の基準で修正することができます。

※キャスマッチを使用し、コンピューターで統一した色の解析を行います。

キャスマッチ

虫歯になってしまった、歯が折れてしまった・欠けてしまった、抜けてしまった…ご自身の大切な歯が様々な理由で失ってしまい治療する時、治療後の仕上がりが金属ではなく白くて美しいに越したことはありません。

それは、お口元は想像以上に人に与える印象に強く影響を与えているからです。
コミュニケーションが大切な現代社会において、美しい口元、すてきな笑顔は、快適な社会生活を営む上で重要な要素です。
審美歯科は、機能性はもちろん従来の歯科治療に審美性も追求した治療法です。一人でも多くの患者様に審美歯科について知って頂き、当院が皆様の笑顔作りのサポートが出来れば幸いです。

色調の診断