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小学生の虫歯予防〜歯磨きだけでは予防できない?〜

こんにちは、西宮アクア歯科クリニックです。
昨晩の台風は西宮でも非常に大きな影響を与えました。

特に深夜の時間帯で、心配で寝づらい夜となった方も多いかと思われます。
一転、朝から猛暑となっており体調管理が難しい毎日となっておりますので、十分にお気をつけください。

当院は、お盆休みを頂いてから1週間が経ちました。
おかげさまでご紹介患者様や、ご家族を連れて来て頂くことも増えました。
今の時期は特に夏休み期間ということもあり、小学生の子供達がよく来院します。

今までに正しい歯磨きを習ったことがある? 
という質問に対しては、学校で習ったことがある。
という回答が多いのですが全体でみると日本では虫歯の本数は確実に減少しています。

12歳児の平均虫歯本数は1.7本と言われています。

ただし、虫歯になっている割合自体も減少しています。
上記グラフで見てもおよそ2割ということになります。

そう考えるとこの平均1.7本という数字は
「約2割の子供が8本以上の虫歯に罹患している」と捉えることができます。

実際、検診などで多くのお子さんを診る機会でも、ほとんどの子供が虫歯がない状態のなか一部の子供は多数の虫歯になってしまっている状況がしばしば見受けられます。

では、その虫歯になる・ならないは歯磨きの違いでしょうか?
もちろんその要素もありますが、それ以上に大きな要因は「日頃の食生活」ではないかと考えています。

虫歯菌は糖分を栄養として、酸を排出します。
その酸に、歯牙が晒され歯が溶けることを虫歯と呼びます。

しかし、唾液の力でその酸を中和してくれます。これが再石灰化と呼ばれる働きです。
お口の中は、毎日毎日この酸と唾液の中和反応のせめぎ合いが行われている状態です。

このバランスが崩れた時に虫歯に一気に偏ります。
子供の場合は、永久歯に生え変わる時期も重なりますが生えたての永久歯は幼若永久歯と言ってまだそこまで硬くない状態です。

そのため、虫歯になりやすいという危険性も持ちあわせています。
当院に来院されたお子様の患者様には、必ずこの虫歯予防のポイントについてお伝えしています。

もちろん、毎日の歯磨きも非常に大切です。

この前新聞でインプラントの記事がありました。
そこで書いていたのは、私が以前にブログで書いた

biological cost と似た内容でした。

インプラントは1本約30万円します。
もし将来虫歯や歯周病で歯が抜けた時、それは約30万円分の生まれながらに持っていた価値が失われたことを意味します。

歯は親知らずを除いて28本あり、その価値は単純計算で840万円分です。
しかも天然歯とインプラントを比較した時に、その性能は圧倒的に天然歯が勝ります。
これは断言できます。

そのような生まれ持って得た「財産」を大切に守り、維持していくために
今後日本国内でさらに予防への概念が深まることを、一歯科医師として切に願います。